※ 厳密には『新海誠監督の作品を観ると』ですねい。
ネタバレ食らう前に観ておかねば!と
新海誠監督の『天気の子』を観に行きました。
まず、観ていない方はマッハで観に行きましょう!
年越ししてから、クリスマスの映画を観てもしょうがないでしょう。
本当に絶妙なタイミングでした。
梅雨明けの日に行って良かった!と心底思いました。
(これは観るとで分かると思います)
今回も魅力的なキャラクターが多く
(小栗旬演じる須賀おじさん最高!)
綿密な感情計算された ストーリーに
絶妙なタイミングでRADWIMPSの音楽が盛り上げ
素敵なエンターテイメントに仕上がっています。
監督の作品は毎回、私に嫉妬のファイガを焚きつけてくれます。
観終わった後は、感動と嫉妬と後悔と絶望と
色々な感情が渦巻いてフラフラして劇場を出ました。
これほど長編を作り上げる計画性!
モチベーションの維持!根性!胆力!
そして、なによりもどこかで
妥協しなければならない決断力とのバランス!
マジでどうなってんの?と不思議でなりません。
スキルやノウハウが溜まっていくと
より良いものを目指して
必然的に妥協のラインは上がっていくものなんです。
「次はもっとうまく作れる!」
「もっと簡単に、クオリティを上げられる!」
そう信じていても、出来上がるものは
以前と同等か、それ以下のもの。
数年かけて練った作品と、
数か月で理屈で作った作品には
明らかに世界観やキャラに深みが違います。
※特にデビュー作や代表作などは、
長期間の『練りこみと熟成時間』があり評価も高い。
そこに気付かないと不甲斐なさを感じ
悔しさは自分に向けられます。
そしてそれはモチベーションを
どん底に叩き落とします。
それに対しても打ち勝って
淡々と作品を発表していく姿勢。
尊敬です。
おこがましくも勝手にライバル視しているんです。
パポタの開発( デジロケ版 )は、2002年からやっていて
同じ年に『ほしのこえ』が発表されて話題になり
「これからは個人の時代だ!」と息巻いて。
個人で作品作って 、年齢もそこそこ近く、
ゲーム屋とアニメ屋やってて。
違いは結果を淡々と出し続けているかどうか。
環境に関しても、私の場合
アニメ業界を数年在籍して、撮打ちも出させてもらい
コンテもレイアウトも自由に勉強できる環境は
新海監督より良かったはずです。
なのに1%も結果を出せていない不甲斐なさに。
クリエイターとしてのランクの差に
愕然とするわけです。
(※この失望感すらなくなったら本当の終わり)
例えるとこんな感じ。
同じ村にいた普通の子が、
勇者を名乗り出て旅に出た。
武器は台所の包丁だけ。
村人に笑われながらもオークを独りで打ち倒し、
村のヒーローになった。
数年後、トロールを倒し、
遠い街で銅像が立った。
包丁は2本になっていた。
しばらくして軍隊を携えドラゴンを倒して
とある国の英雄になった話を聞いた。
ボクは未だにオークキラーや
トロールキラーの武器を作って
いつもピカピカに磨いている。
そのピカピカの武器で
草刈りをする毎日だ。
ノウハウ肥満は考えものです。
蓄えるだけで満足してしまいます。
その結果、実行に移る際
①選択肢が増える実行速度が落ちる。
②アウトプット不足に陥り
③結果が出ずにモチベーションが落ちる
悪循環ですねい。
じゃあどうするか?
①まずアウトプットする
②改善して①に戻る。たまに③へ行く
③分析する①に戻る。
とてもシンプル。
見直していかねば。今から。
本当に、今、観に行って良かった。
天気の子。