ネットで散々な評価で、
なにがどうヒドいのか謎に包まれし大作
ドラゴンクエスト・ユア・ストーリーを観てきました。
話をうまくまとめられず、結局8/15に記事アップです。
私のドラクエ5歴としてはそこそこある方です。
学生時代にリアルタイムに遊んだのと
リニューアルされたPS2版も遊びました。
とはいえ、はぐれメタルを仲間にすることを必死になっていた記憶と、
奴隷になったり石化して数年経ったシーンとか、
2周したはずなのに、本当に名シーンしか覚えておらず
映画のダイジェストでも、あー、そういうシーンあったっけ?
という、答え合わせになっていなかったりしました。
正直の映画の出来は良いと思います。
CGのルックは今風でありながらフォトリアルに寄せすぎず
飽くまでエンターテイメントとしてのルック。
クションシーンのモーションやカット割りも
メリハリが効いていて心地よい動き。
ストーリーの 取捨選択の肝はとらえていて
絶妙なアレンジが効いていて
結婚のイベントに関しては
ビアンカ派もフローラ派も良いと思う
落としどころは素晴らしいと思います。
問題のシーンを除けば佳作
というか普通のファンなら
「ドラクエ好きなら感動するよ!」と
薦めていたんじゃないかなぁと思うです。
さて、ここからが本題。
最後のどんでん返しのシーン。
監督が「映画にしかできない仕掛け」とおっしゃっていた部分。
これの何が良くないのか?
ファンの逆鱗に触れたのか?
私が 「 これを超えるクソ落ちは考えつかない」と
驚愕したのかを語りたい。
ラスボスを倒す直前でウイルスにより
ゲーム進行が止まるという仕掛け。
ブオーン戦のときに「クエストを請けたのね」とか
マスタードラゴンが「そういう設定なんじゃ」とか
ちょいちょいメタネタがチラついては居たので
気になってはいたのですが
最後に『夢落ちより酷いメタネタ』を突っ込んでくるとは驚き(汗
しかもドラクエと全く関係ないオリジナル。
『メアリー・スー』なラスボスに持ってきて
さらに「ウイルスだ!ハッカーだ!」と
うっすいプログラム知識で作った安い設定が登場し
やぁ!ボクはワクチンだよ!ウイルスを倒そう!
『デウス・エクス・マキナ』で締めるという。
「な…なんと…クソたちが … …?!」
「クソたちがどんどん合体していく…」
「なんと!そびえたつキングクソになってしまった!」
最後には、「ぼくはドラクエが好きなんだ」
みたいなことを言わせちゃう。令和に。
夢の国で遊んでいたら
ミッキーマウスが着ぐるみ脱いでおっさんが出てきて
「お前ら、いい加減目を覚ませよ」って言い放った後に
おっさんぶっ倒されて、別のミッキーが来て
「やぁ!夢の国って楽しいよね!みんなも遊ぼう!」
って一緒に遊べるかね?
いやはや、これほどファンの多いIPで
それをやるんだから狂気としか思えないし、
よくぞ、誰も止めなかったものだと感心すらします。
意外かもしれないですが、
ゲーム制作者の中にもゲームファン嫌いがいます。
アニメ制作者にもアニメファンが嫌いという人がいます。
(いやホントなんの為に作ってんの?と不思議でならない)
その人たちの考え方は、
作品は飽くまで自分の表現したいものであり、
その作品に熱狂するしないは個人の勝手であり、
叩いてくるやつらはゴミ以下でしかない。
というスタンスです。
私もいろんな現場に行くのでちょいちょい遭遇します。
「xーxxxx(作品のマスコット)を最後に殺せばみんな泣くんじゃね?」とか平気で言ってきます。
(その時は激怒しました。しかも一度炎上させてる)
ええ、別に、 完全個人製作の創作ならいいんですよ、
どうぞご自由になさってくださいと。
ただね、既存ファンを大事にしない人は
令和じゃ通用しないですよって思うわけです。
今回の作品は、ファンよりも
仕掛けや作家性が重視されたのかなぁと。
おそらく、内部スタッフにはドラクエ5のファンも居ただろうし
今回の作品展開には絶望しながら関わった方も居るでしょう。
どうか気を落とさず、次の作品に活かして欲しいです。